なぜ鍼灸師に?
通常の鍼灸院なら
- 子供の頃に鍼灸に救われた
- 困った人を救いたい!
- 寝たきりの高齢者を何とかしたい!
等の感動エピソードや熱い志を書くのでしょうね。
私にはそんな格好の良いエピソードはありません。
「からふね屋トイレ事件」
直接のキッカケは、サラリーマン時代に遡ります。
喫茶店のトイレの中で手を洗っていたら、突然「治療家になる!」と閃いたことに始まります。
これが私の中だけで有名な「京都西院からふね屋珈琲トイレ事件」です。
(現在は西院のからふね屋さんは無くなったようです。)
トイレにはやはり神様がいるんでしょうか?(笑)
そして、即退社を決断。
今から思えば、サラリーマン生活に相当なストレスを感じていたようです。
真剣に考えることなくとりあえず大学に行き、その流れのまま就職して、何となく憂鬱でしんどいなぁ…と思いつつ、人生ってそんなもんなんだろうと諦めていました。
決断した日は、大切な昇進試験の当日。
(試験会場に早く着きすぎたので、近くの喫茶店で休憩している時の出来事でした。)
サラリーマンにとって昇進は一大事。
このイベントが引き金となって、今まで抑圧していたストレスが治療家という出口に向かって一気に噴出したようでした。
何で治療家か?
たまたま、頭の隅っこに引っかかっていただけかもしれません。
サラリーマンから抜け出す出口を探していただけなのかも。
しかし夢のないストーリーだな…
どのジャンルを選ぼうか?
「治療家になる!」と決めたものの、完全にノープラン。
大急ぎで治療院業界をリサーチしてみました。
カイロや整体は国家資格ではなく民間資格であることを知り、選択肢からは消去。
開業できる治療系の国家資格は鍼灸師、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師の3つしかないことが分かりました。
柔道整復師の「柔道」という響きが厳めしいので却下。
私の祖父は外国語学校で中国語を学び、戦前戦中と紡績会社や軍隊で中国で働いた経歴を持っていました。
私が物心ついてからも、中国語の講師や残留孤児の方の支援をしていたので、中国医学へのハードルが低かったのかもしれません。
そんなこともあり、すんなりと鍼灸の道を選んだみたいです。
鍼灸だけはなくマッサージ師の資格も同時取れるという、お得な行岡鍼灸専門学校の存在を知り、すぐに進路を決定。
退社を決意してから、鍼灸学校合格まで約1ヶ月。
日頃はグズなのですが、このスピードは自分でも驚いています。
これで一件落着になるかと思いきや!
入学後も迷走する私なのでした。
その後の話や治療スタイルの変化については、「治療スタイルの変遷」のページをご覧ください。